こんにちは、江本(@emotokomin)です。
本記事は「※市役所職員採用の教養試験」に関する情報をまとめています。
※対象は大学卒業程度です。
✓主な内容
- 【傾向】出題は3タイプ
- 【難易度】出題レベルは高くない
- 【勉強方法】科目と分野の仕分けが重要
合格者の平均勉強時間は400時間です。
1日2時間すれば半年で360時間。
試験科目が多いため、対策に時間がかかります。
出題傾向を把握して対策しましょう。
最近は民間企業の志望者が増えており、公務員の人気が下がり始めているので絶対に公務員になりたい人にとっては絶好機といえそうです。
“江本”
市役所で働きたい人は参考にしてください。
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【公務員】市役所職員採用 教養試験(勉強)の内容
教養試験は次の3タイプから1つを自治体ごとに選んで実施しています。
- StandardⅠ・Ⅱ
- LogicalⅠ・Ⅱ
- Light
「市役所ごとに問題が違うのか?」と悩む人も多いですが、基本的にはこの3タイプです。
それぞれの特徴を解説していきます。
StandardⅠ・Ⅱ
主にB日程(7月実施)を中心に約60%の自治体が使っているタイプです。
出題は「一般知能科目」と「一般知識科目」から構成され、バランスよく出題されます。
試験科目
分野 | 科目 | |
---|---|---|
一 般 知 能 |
数的処理 | 「数的推理」 「判断推理」 「資料解釈」 |
文章理解 | 「現代文」 「英文」 |
|
一 般 知 識 |
社会科学 | 「政治」 「経済」 「社会時事」 |
人文科学 | 「日本史」 「世界史」 「地理」 |
|
自然科学 | 「数学」 「物理」 「化学」 「生物」 「地学」 |
出題形式
- 試験時間:120分
- 問題数:40問
解答形式はマークシート式で、5つの選択肢から1つを選びます。
なお、試験レベルは「Standard1=大卒程度」、「Standard2=短大・高卒程度」です。
LogicalⅠ・Ⅱ
約30%の自治体で使われています。
出題は「一般知能科目」と「一般知識科目」から構成され、知能科目に比重をおいたタイプです。
試験科目
分野 | 科目 | |
---|---|---|
一 般 知 能 |
数的処理 | 「数的推理」 「判断推理」 「資料解釈」 |
文章理解 | 「現代文」 「英文」 |
|
一 般 知 識 |
社会科学 | 「政治」 「経済」 「社会時事」 |
人文科学 | 「日本史」 「世界史」 「地理」 |
出題形式
- 試験時間:120分
- 問題数:40問(知能27問、知識13問)
解答形式はマークシート式で、5つの選択肢から1つを選びます。
なお、試験レベルは「Logical1=大卒程度」、「Logical2=短大・高卒程度」です。
Light
10%の自治体で使用されています。
公務員試験の形態ではなく民間企業を志望している人にも受験できやすいタイプの試験です。
試験科目
試験科目は公務員試験で出題される一般知能や一般知識ではなく、
- 社会への関心と理解に関する問題(24問)
- 言語的な能力を問う問題(18問)
- 論理的な思考力を問う問題(18問)
と、いった内容です。
出題形式
- 試験時間:75分
- 問題数:60問
【公務員】市役所職員採用 教養試験の難易度
試験レベル(難易度)は高くありません。
なぜなら、出題の多くは「中学~高校」までに勉強した内容だからです。
そのため共通試験(旧センター試験)対策をしていた人はノー勉でも合格できているんですね。
だけど、「公務員試験は難しい・・・」みたいに言われます。
その理由は次の2つ。
- 試験科目が多い
- 速解力が必要
順番に解説します。
試験科目が多い
試験科目は10科目以上あります。
1科目の攻略に50時間使うなら、500時間も必要ですね。
また日本史や世界史など出題範囲が膨大です。
まともに対策すると試験まで間に合わないことも難しい原因と言えます。
スピードが求められる
試験レベルは高くありませんが、速解力が必要です。
例えば、次の問題。
0~5の五つの数字のうち三つの異なる数字を並べて3桁の整数を作るとき,偶数は全部で何個できるか。ただし,3桁の整数には百の位が0のもの(例えば0、1、 2)は含まない。
1 26 個
2 28 個
3 30 個
4 32 個
5 34 個
時間をかけて考えれば、誰でも解けると思います。
しかし、問題数40問に対して試験時間は120分ほど。
単純計算で1問3分しか掛けられないんですね。
江本
合格点(ボーダー)は高くない
7割が目安です。
合格者の多くは自己採点で6~7割を取っています。
自治体の規模によっては、8割あっても厳しい場合もありますが7割が1つの目安となるでしょう。
【公務員】市役所職員採用 教養試験の対策法
多くの自治体はStandardかLogicalを採用しています。
そのため国家公務員や県職員と同じ対策をすればいいです。
勉強で必要な情報は次の3つ。
- 出題数
- 頻出事項
- 参考書
順番に見ていきましょう。
出題数
出題数の多い科目から勉強しましょう!
全科目を勉強するのは時間的に厳しいからです。
ボーダーも7割くらいなので、苦手科目があっても問題ありません。
科目ごとの出題数は次のとおりです。
※2020年の情報。
B日程(7月実施)
科目 | Standard | Logical | |
---|---|---|---|
一 般 知 能 |
数的推理 | 4 | 6 |
判断推理 | 8 | 9 | |
資料解釈 | 2 | 3 | |
文章理解 | 6 | 9 | |
一 般 知 識 |
政治 | 3 | 3 |
経済 | 3 | 3 | |
社会時事 | 3 | 3 | |
日本史 | 2 | 1 | |
世界史 | 2 | 2 | |
地理 | 1 | 1 | |
数学 | – | – | |
物理 | 2 | – | |
化学 | 1 | – | |
生物 | 2 | – | |
地学 | 1 | – |
C日程(9月実施)
科目 | Standard | Logical | |
---|---|---|---|
一 般 知 能 |
数的推理 | 4 | 5 |
判断推理 | 8 | 10 | |
資料解釈 | 2 | 3 | |
文章理解 | 6 | 9 | |
一 般 知 識 |
政治 | 3 | 3 |
経済 | 3 | 3 | |
社会時事 | 3 | 3 | |
日本史 | 2 | 1 | |
世界史 | 2 | 2 | |
地理 | 1 | 1 | |
数学 | 1 | – | |
物理 | 1 | – | |
化学 | 2 | – | |
生物 | 1 | – | |
地学 | 1 | – |
頻出事項
※B日程(Standard)の内容です。
全範囲を勉強すると落ちますよ!
なぜなら、必要ない範囲が多いからです。
例えば、判断推理は19分野で構成されます。
情報がないと、出題数が多いため全部を勉強しなくてはいけません。
しかし、過去の出題範囲を見ると頻出事項が分かります。
こちらをご覧ください。
優先順位に並べると、
- 手順
- 軌跡
- 位置関係
あたりが重要だとわかるはず。
試験科目が多いため、全部に手を出す必要はありません。
出題頻度の高い分野から勉強しましょう!
なお、全科目の出題範囲を「市役所B日程 教養試験(StandardⅠ)の教科書」で公開しています。
時間があるときにでも見てください。
参考書
勉強は過去問題集を中心にしましょう。
なぜなら、問題の多くは過去の出題と似ているからです。
そのため、幅広く手をだすよりも1冊に絞って勉強したほうが効果的なんですね。
おすすめの参考書を「【2021年】公務員試験 おすすめの参考書・過去問題集【合否に直結】」で紹介しています。
【公務員】市役所職員採用 教養試験まとめ
市役所の勉強を効率よくするノウハウを解説しました。
全科目・分野を勉強しなくても合格することは十分可能です。
多くの市役所で、筆記試験は受験者を古いにかけるだけの材料として使います。
つまり、100点で合格しても、60点で合格しても二次試験では0スタートということ。
筆記試験に全力をかけるよりも、面接対策や論文にも時間を使ったほうが合格の可能性は高まるのです。
ここを理解して対策することが重要!どの科目・分野を勉強するのか計画を立てて対策をはじめましょう。