こんにちは、江本(@emotokomin)です。
本記事では、「※海上保安学校学生採用試験の倍率」をメインに、試験概要をまとめています。
※海上保安官、海上保安大学校の内容ではありません。
海上保安学校(舞鶴市)において海上保安業務に必要な学科、技術などについて教育を受けた後、海 上保安官として領海警備、海難救助、海上犯罪の取締り などの業務のほか、船舶の運航・整備、機関の運転・整 備、経理・補給・庶務・調理の業務に従事します。
海上保安学校学生採用試験は「特別選考(5月実施)」と「一般選考(9月実施)」の2種類があります。
特別選考は、早期採用枠のことで合格後すぐに(10月上旬)海上保安学校に入校します。
受験資格は年齢要件くらいで、大学生(大卒)でも受験することができますよ。
ここでは、対策に必要な情報をまとめています。
内容を理解して、合格に向けて準備をはじめましょう。
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海上保安学校学生採用試験 倍率の推移
結論からいうと、倍率は高いです。
5年間の平均倍率は6.9倍ほど(特別選考)。
しかし、倍率は年々さがっているため、昔ほど難易度は高くありません。
過去の倍率は次のとおり。
2020年(令和2年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの※実施結果をまとめています。
※受験者数は公表されていません。そのため、実質倍率は少し下がります。
特別区分
区分 | 志望者 | 合格者 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 4,958 | 967 | 5.1 |
一般区分
区分 | 志望者 | 合格数 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 3,310 | 556 | 6.0 |
航空課程 | 309 | 57 | 5.4 |
情報 | 195 | 63 | 3.1 |
管制課程 | 83 | 26 | 3.2 |
海洋科学 | 86 | 18 | 4.8 |
関連記事:【最新】公務員試験 倍率一覧|受かりやすいのはどこ?
2019年(令和元年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの※実施結果をまとめています。
※受験者数は公表されていません。そのため、実質倍率は少し下がります。
特別区分
区分 | 志望者 | 合格者 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 5,437 | 890 | 6.1 |
一般区分
区分 | 志望者 | 合格数 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 1,334 | 433 | 3.1 |
航空課程 | 124 | 34 | 3.6 |
情報 | 148 | 54 | 2.7 |
管制課程 | 58 | 23 | 2.5 |
海洋科学 | 31 | 12 | 2.6 |
2018年(平成30年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの※実施結果をまとめています。
※受験者数は公表されていません。そのため、実質倍率は少し下がります。
特別区分
区分 | 志望者 | 合格者 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 5,970 | 1,028 | 5.8 |
一般区分
区分 | 志望者 | 合格数 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 2,081 | 444 | 4.7 |
航空課程 | 118 | 30 | 3.9 |
情報 | 129 | 81 | 1.6 |
管制課程 | 43 | 16 | 2.7 |
海洋科学 | 50 | 21 | 2.4 |
2017年(平成29年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの※実施結果をまとめています。
※受験者数は公表されていません。そのため、実質倍率は少し下がります。
特別区分
区分 | 志望者 | 合格者 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 6,513 | 850 | 7.7 |
一般区分
区分 | 志望者 | 合格数 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 3,364 | 400 | 8.4 |
航空課程 | 179 | 14 | 12.8 |
情報 | 185 | 68 | 2.7 |
管制課程 | 97 | 31 | 3.1 |
海洋科学 | 84 | 19 | 4.4 |
2016年(平成28年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの※実施結果をまとめています。
※受験者数は公表されていません。そのため、実質倍率は少し下がります。
特別区分
区分 | 志望者 | 合格者 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 9,594 | 962 | 10.0 |
一般区分
区分 | 志望者 | 合格数 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 3,451 | 478 | 7.2 |
航空課程 | 150 | 15 | 10.0 |
情報 | 197 | 62 | 3.2 |
管制課程 | – | – | – |
海洋科学 | 99 | 15 | 6.6 |
2015年(平成27年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの※実施結果をまとめています。
※受験者数は公表されていません。そのため、実質倍率は少し下がります。
特別区分
区分 | 志望者 | 合格者 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 9,328 | 808 | 11.5 |
一般区分
区分 | 志望者 | 合格数 | 倍率 |
---|---|---|---|
船舶運航システム | 3,418 | 508 | 6.7 |
航空課程 | 152 | 15 | 10.1 |
情報 | 262 | 94 | 2.8 |
管制課程 | – | – | – |
海洋科学 | 100 | 23 | 4.3 |
海上保安学校学生採用試験 日程
採用試験は、毎年5月と9月に行われています。
試験は、一次選考と二次選考が行われ最終合格者を決定します。
試験日程の詳細は次のとおり。
2021年(令和3年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの流れをまとめています。
特別採用
流れ | 日程 |
---|---|
出願期間 | 3月26日~4月2日 |
一次試験 | 5月16日(日) |
一次試験 合格発表 |
6月4日 |
二次試験 | 6月9日~30日 |
最終合格 | 7月30日 |
一般採用
流れ | 日程 |
---|---|
出願期間 | 7月20日~29日 |
一次試験 | 9月26日 |
一次試験 合格発表 |
10月13日 |
二次試験 | 10月19日~28日 |
最終合格 | 11月24日 |
関連記事:【最新】公務員試験 日程一覧|合格へのロードマップ
2020年(令和2年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの流れをまとめています。
特別採用
※新型ウイルスの影響で日程が延期となっています。
受付 | 3月27日~4月3日 |
---|---|
一次試験 | |
一次試験 合格発表 |
|
二次試験 | |
最終合格 |
一般採用
受付 | 7月21日〜30日 |
---|---|
一次試験 | 9月27日 |
一次試験 合格発表 |
10月14日 |
二次試験 | 10月20日〜29日 |
最終合格 | 11月25日 |
2019年(令和元年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
それぞれの流れをまとめています。
特別採用
受付 | 3月29日~4月5日 |
---|---|
一次試験 | 5月12日 |
一次試験 合格発表 |
5月31日 |
二次試験 | 6月5日~19日 |
最終合格 | 7月19日 |
一般採用
受付 | 7月16日~25日 |
---|---|
一次試験 | 9月22日 |
一次試験 合格発表 |
10月9日 |
二次試験 | 10月15日~24日 |
最終合格 | 11月19日 |
海上保安学校学生採用試験 年齢制限
30歳まで受験することができます。
想像したより高いのではないでしょうか。
また、学歴も関係ないため、高卒(中卒)・大卒関係なく受験することができますよ。
なお、次の項目に該当する人は受験することできません。
- 日本の国籍を有しない者
- 国家公務員法第38条の規定により国家公務員となることができない者
- 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでの者又はその刑の執行猶予の期間中の者その他その執行を受けることがなくなるまでの者
- 一般職の国家公務員として懲戒免職の処分を受け、その処分の日から2年を経過しない者
- 日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
- 平成11年改正前の民法の規定による準禁治産の宣告を受けている者(心神耗弱を原因とするもの以外
2021年(令和3年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
具体的な要件をまとめています。
特別採用
- 2021年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して13年を経過していない者及び2020年9月までに卒業する見込みの者。
- 高等専門学校の第3学年の課程を修了した者であって、2021年4月1日において当該課程を修了した日の翌日から起算して13年を経過していない者。
現役高校生は受験することができません。(9月卒を除く)
一般採用
2021年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して12年を経過していない者及び2022年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者。
2020年(令和2年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
具体的な要件をまとめています。
特別採用
- 2020年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して13年を経過していない者及び2019年9月までに卒業する見込みの者。
- 高等専門学校の第3学年の課程を修了した者であって、2020年4月1日において当該課程を修了した日の翌日から起算して13年を経過していない者。
現役高校生は受験することができません。(9月卒を除く)
一般採用
2020年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して12年を経過していない者及び2021年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者。
2019年(令和元年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
具体的な要件をまとめています。
特別採用
- 2019年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して6年を経過していない者及び2019年9月までに卒業する見込みの者。
- 高等専門学校の第3学年の課程を修了した者であって、2019年4月1日において当該課程を修了した日の翌日から起算して6年を経過していない者。
現役高校生は受験することができません。(9月卒を除く)
一般採用
平成31年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して5年を経過していない者及び平成32年3月までに卒業する見込みの者。
海上保安学校学生採用試験 採用人数
採用数は横ばいが続いています。
例年、船舶運営システムは200名以上の採用を予定しています。
2021年(令和3年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
具体的な要件をまとめています。
特別採用
船舶運営システム:220人
一般選考
2021年6月16日に発表予定です。
2020年(令和2年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
具体的な要件をまとめています。
特別採用
船舶運営システム:260人
一般選考
- 船舶運航システム:280人
- 航空課程:25人
- 情報システム:60人
- 管制課程:20人
- 海洋科学課程:15人
2019年(令和元年度)
- 特別採用(5月実施)
- 一般採用(9月実施)
具体的な要件をまとめています。
特別採用
船舶運営システム:250人
一般選考
- 船舶運航システム:220人
- 航空課程:25人
- 情報システム:60人
- 管制課程:20人
- 海洋科学課程:15人
海上保安学校学生採用試験 内容
採用試験では、筆記や面接などの幅広い試験が実施されています。
試験内容が多いため、合格するには試験対策が必要です。
一次試験
一次試験では、「筆記試験」が実施されます。
具体的な内容は次のとおり。
- 基礎能力試験
- 学科試験
- 作文試験
主な詳細を解説します。
基礎能力試験
基礎能力試験は、「一般知能」と「一般知識」の2つで構成される試験です。
- 一般知能:計算や文章読解など
- 一般知識:日本史や物理など
特徴は試験科目が多く、10科目以上から出題があります。
大学受験だったら3科目〜7科目くらいなので、それ以上の勉強が必要です。
出題傾向や過去問などを下記の記事で解説しています。
- 特別採用(5月実施):海上保安学校学生採用(特別) 基礎能力試験の勉強法|合格点は〇〇
- 一般採用(9月実施):海上保安学校学生採用(船舶) 基礎能力試験の勉強法解説!
学科試験
以下の区分を対象に実施されます。
- 「航空課程」
- 「管制課程」
- 「情報システム課程」
- 「海洋科学課程」
内容は、高校で勉強する「数学」や「英語」「(物理)」です。
センター試験(共通テスト)レベルの出題もあるため、高校の勉強をしっかりすることが大切。
詳しい出題内容は「学科試験の出題範囲(PDF:280KB)」をご覧ください。
作文試験
船舶運営システムのみ実施があります。
作文試験では、テーマに沿って600字程度で書く筆記試験です。
- テーマの把握力
- 表現力
- 文章力
様々な観点から評価をつけられます。
たくさん文字を書いただけでは点数を上げることができません。
出題傾向や過去問などを下記の記事で解説しています。
- 特別採用(5月実施):海上保安学校学生採用(特別) 作文試験の過去問|対策法を解説
- 一般採用(9月実施):海上保安学校学生採用(船舶) 作文の過去問|合否に影響
二次試験
二次試験では、「人物試験」をメインに実施されます。
具体的な内容は次のとおり。
- 個人面接
- 身体検査
- 身体測定
- 体力検査
詳細を解説します。
個人面接
就職試験なので面接で一定の評価をもらわないと合格することはできません。
- 「なぜ海上保安官になりたいのか。」
- 「海上保安官になって何がしたいのか」
- 「学生時代に頑張ったことは」
このような質問に堂々と具体的に答えられるように準備が必要です。
傾向や質問内容などを下記の記事でまとめています。
- 特別採用(5月実施):海上保安学校学生採用試験(特別) 個人面接の過去問|合格術を解説
- 一般採用(9月実施):海上保安学校学生採用(船舶) 個人面接の過去問|合格ガイドマップ
体力検査
海上保安官として、備えておくべき最低限の体力をチェックする試験です。
実施内容は次のとおり。
- 上体起こし30秒間:男子21回以上、女子13回以上
- 反復横跳び20秒間:男子44回以上、女子37回以上
- 鉄棒両手ぶら下がり10秒以上
この回数は最低基準。
これ以上を目標にやることが重要。
海上保安学校学生採用試験まとめ
本記事では、海上保安学校学生採用試験の概要をまとめていました。
平均倍率は7倍ほどで、けっこう高めです。
しかし、倍率は下がり続けているため、準備をしっかりやれば合格は十分狙えますよ。
試験内容は幅広いため、出題傾向を把握して対策することがポイントです。
このサイトでは、海上保安学校学生採用試験の合格に必要な情報を発信しています。
合格に向けてやっていきましょう!
今回は以上です。